不確かさの回廊

主にプロ野球に関して思ったことを適当に書いていくつもりな阪神ファンです

今さら戦力分析 北海道日本ハムファイターズ

メジャーリーグも開幕しましたね。

どうもこんにちは、ロキです。

 

時間があったので、3日のカージナルス vs カブスの開幕戦を観ました。

これまであまりメジャーリーグの試合は観たことがなかったのですが、やっぱり観てみると面白いですね。オ・スンファンもいることですし、阪神ファンとしてはカージナルスを応援してみるのも良いかもですね(今日は打たれちゃいましたけど)。

あと、メジャーリーグの中継を観ていると、なんと球審のストライクゾーンの特徴なんかがデータとして紹介されるんですよ(もしかして常識ですか?)。この試合の球審はエミールという方だったのですが、左打者の時にゾーンが狭くなる傾向がある、という感じで紹介されていました。メジャーにはPITCHf/xがありますから、こんなことまで分析できてしまうんですね。

日本の審判も一度分析してみて欲しいですね・・・

 

記事タイトルと全然関係ない話しかしてないですね。すみません、本題に入ります。

阪神の試合の感想はこれからも可能な限りやっていくつもりなのですが、それと並行して他にも書きたいことがあったら書こうと思っていました。というわけで、今回から1チームずつ私の独断と偏見まみれの戦力分析(といっても大したものではなく、真似事のようなものですが)を記事にしていこうと思います。本来、こういったものはシーズン開幕前にやるものだとは承知していますが、4月中くらいまでならセーフということでお願いします(やってみたかったんですよ)。

チームの順番は昨年の順位を上から、パ・セ交互に紹介していく予定です。

紹介の仕方はチームをざっくりと分けて、先発投手、リリーフ投手、捕手・内野手、外野手、打線といった部分に分けて書いていきます。そして最後に、2軍の成績を見て今後活躍しそうだな、と個人的思う若手選手(ここでは若手の定義を、2016年度における満年齢で25歳以下の選手とし、そしてルーキー選手は除いています)を紹介してみたいと思います。

それでは、前置きが長くなってしまいましたが、まず今回は昨年のパリーグおよび日本シリーズチャンピオン、日ハムについて書いていきます。

 

 

北海道日本ハムファイターズ

2016年シーズン順位 : 1位

2017年シーズン予想 : 2位

 

先発投手

 昨シーズンのチーム防御率3.06はリーグ1位。先発防御率は3.25でリーグ2位でした。しかし、この安定した成績を残せた要因は盤石のローテーション、というものとは少し違います。というのも、昨年の日ハム先発陣の平均投球回数は5.9と飛び抜けて良いわけではなく、規定投球回をクリアした投手も大谷、有原の2人だけです。

安定した成績の要因は先発投手陣よりも、むしろ強力なリリーフ投手陣にあるものと思います(詳細は後述します)。昨年10試合以上先発登板した投手の中でも、吉川やバース、加藤らの平均投球回は5前後(順にそれぞれ5.2、5.4、4.8)です。彼らには無理して長いイニングを投げさせずに、状態を見て早めにリリーフ陣の継投に入る。こうした投手起用の上手さによって、安定した成績を残した昨シーズンだったのではないでしょうか。

そして今年は昨年までの陣容から、吉川(昨年先発20試合登板 103.1回)とバース(同14試合 75.2回)が抜けることになります。彼らが担った179投球回をどうやって埋めるのか(さらに言えば増井のリリーフ復帰の分も考える必要があるかもしれません)が今年の日ハム投手陣の課題になると考えます。

この課題解決の鍵となるものとしては、若手の台頭と新外国人投手エスコバーのローテーション定着が挙げられると思います。特に高梨はローテーション投手として1本立ちが期待できます。彼は昨年途中から先発にまわり、14試合登板85回(平均投球回6.1)で防御率2.38(FIP3.22)という好成績を収め、新人王を獲得したことはみなさんご存知かと思います。彼が順調な成長を見せて規定投球回をクリアすることができれば、ローテーションの安定度が増してくるでしょう。

しかし、そうはいっても先発投手の駒は全体的に多少不足気味のような気はします。このことが今シーズンの順位予想で私が日ハムを1位に挙げなかった理由です。昨年同様、リリーフ陣による援護は必須になると思いますし、シーズン開幕時点で怪我の影響により打者に専念している大谷の投手復帰の時期も重要になってくるのではないかと思います。

 

リリーフ投手

昨シーズンのリリーフ投手のチーム防御率2.67はリーグ1位。質・量ともに強力なリリーフ陣を形成しています。前述しましたが、先発投手の平均投球回数が並であった分、優秀なリリーフ投手陣の頑張りが安定した成績の大きな要因であったと言え、日ハムの1番の強みはここであると思います。

リリーフ陣全体の投球回数は他チームと比べて若干多くなり、12球団の中ではヤクルト、西武に次いで3番目に多い(といっても上2チームが飛び抜けて多いわけですが)434.2回となります。しかしそれにもかかわらず、個人で見ると昨年日ハムリリーフ陣で1番多く投げたのはマーティンの50.2回とそれほど多くありません。昨年、リリーフとして40回以上を投げた投手は、マーティン、谷本、宮西、鍵谷、井口と5人おり、個人の負担がうまく分散されています。投手自体の質の高さに加えて、首脳陣のブルペン管理能力の高さも強力なリリーフ陣形成の一因となっているのでしょう。

そんなリリーフ陣は今年も大きくメンバーを欠くことなく健在です(退団したバースはリリーフとしての投球は28回)。もちろん、新加入の公文や他の若手の台頭もあるかもしれませんし、それがなかったとしても、十二分な戦力を保持していると言えます。年齢による衰えの心配もあまりなく(強いて挙げれば宮西、増井の勤続疲労でしょうか)、リリーフ陣が大きく破綻することはおそらくないでしょう。

 

捕手・内野手

捕手陣の中心は今年も大野でしょう。そして、バックアップとして、または先発投手によってはスタメンで市川がマスクをかぶり、若手の清水らが次に控える、というバランスのとれた陣容となっています。大野、市川の両中堅選手は守備面での破綻は少なく(特に市川は昨年の盗塁阻止率.424でリーグトップ)安定していますし、今年度で31歳の正捕手大野が衰えるまでにはまだ十分な時間があると思われるので、若手の育成にも余裕を持って望めるでしょう。現時点での若手捕手の1番手は清水になるでしょうか。

 

次に内野手に目を移します。

日ハム内野陣は中田、田中、レアード、中島と、4つのポジション全てに明確なレギュラーが存在します。日ハムはこの4人で攻守にバランスの良い非常に強力な内野陣を形成しており、それは今年も健在です。基本的には、怪我さえなければ安定した働きが期待できると思われます。

ひとつ不安な点があるとすれば、セカンド田中の年齢でしょうか。まだその兆候は大きくはありませんが、ほぼ全てと言える142試合に先発出場し、1,221回の守備イニングであった昨シーズンは、シーズン終盤の8、9月に打撃成績を落としています。これは疲れによる影響が大きいのではないかと考えられ、36歳を迎える今シーズンは、もしかしたらもう少し出場数を制限することを考える必要が出てくるかもしれませんね。

 

外野手

今年の日ハム野手陣の1番の課題は、言うまでもなく陽 岱鋼の抜けたセンターの穴埋めでしょうね。その候補の1番手としては岡が挙がっているようです。全盛期の陽と比べるのはさすがに酷でしょうが、岡もセンターとしてやっていける守備能力は十分に持っているのではないかと思います。規定打席クリアの経験があるわけではなく、まだ1年間シーズンを戦い抜くことができるかは未知の部分がありますので、谷口ら他の選手とうまくやりくりをしながらの1年間になるのではないでしょうか。

また、レフトのレギュラーである西川をセンターに置き、レフトに誰か他の選手を起用するというプランもあるようです(オープン戦で何試合かありましたね)。西川も高い守備能力を持つ選手なので、センター起用を考えることもうなづけます。

ライトは昨年は複数の選手が満遍なく起用されており、日ハムでは明確なレギュラーを固定できていなかった唯一のポジションです。しかし、それも近藤の怪我の影響があってのことと思われます。おそらくファーストチョイスは近藤になるでしょう。攻守ともに計算できる実力がある選手です。

 

打線

昨シーズンの得点数619はリーグ2位で、西川、近藤、田中らの高い出塁能力を持つ選手と、中田、大谷、レアードらの長打力を持つ選手がバランス良く並んだ打線は強力。さらに、盗塁王の実績もある西川を筆頭に盗塁を狙える選手も多く、昨年のチーム盗塁数132、盗塁成功率.772はともにリーグ1位。陽の抜けた分だけ昨年よりも質が若干落ちる可能性はありますが、それでも安定して点の取れる打線と言えるのではないでしょうか。

とは言え、連覇を狙うチームはおそらくソフトバンクとの互角の戦いが予想されます。若干とは表現しましたが、その若干が順位に影響を及ぼす可能性もあり、穴を埋める岡らの出来が重要となってくるでしょう。

 

総評

最後にもう一度全体を総評してみます。

投打に高いレベルでまとまったチームはさすが昨年のチャンピオンチームと言ったところですかね。投手陣の駒、陽の抜けた穴という2つの不安要素を理由に私の順位予想では2位とさせていただきましたが、十分に連覇をするにふさわしい陣容ではあると思います。今年もソフトバンクとの1騎打ちになると予想していますが、果たしてどうなるでしょうか?楽しみですね。

 

個人的期待の若手

最後におまけとして、昨年主に2軍の試合に出場していた若手選手の中から、2軍成績を見て個人的に目を引いた選手を紹介したいと思います。対象となる選手は、昨年2016年度での満年齢25歳以下の選手で、投手なら30投球回以上、野手なら100打席以上の試合出場をした選手です(この基準は適当です、成績を見る上での数学的・統計的な意味を持つ数字とかではありません)。また、あくまで成績を見ての意見です。実際のプレーをほとんど見ていない選手を書くこともありますので、その点はご了承ください。宜しくお願いします。

 

石川 直也 21歳 投手 右投右打 山形中央高 3年目

昨年のイースタンリーグでは主にリリーフとして40試合に登板、51回を投げて防御率3.53(リーグ平均3.62)、FIP3.73(同3.62)、WHIP1.04(同1.33)と高卒2年目としてはなかなかの成績でした。さらに特筆するべきは奪三振の数値で、K%はリーグ平均を上回る24.5%(リーグ平均18.3%)と高い値を記録し、対するBB%も6.9%(同8.8%)と平均以下の与四死球です。これらの数字は十分に1軍登板に挑戦して良いと言える数値だと思います。昨年には1試合だけですが1軍登板も経験し、高卒3年目となる今年に開幕1軍のメンバーに抜擢されたことを考えても、日ハム首脳陣の評価は高そうです。

今年のオープン戦で投げている姿を観ました。高校時代の甲子園での試合も観たことがありますが、綺麗なノビのあるストレートを投げますよね。綺麗なストレートを投げる投手に多い特徴ではあると思いますが、昨年のイースタンリーグではHR/9が1.24(リーグ平均0.71)と、被本塁打が多い傾向にあるようです。日ハムの本拠地札幌ドームは球界屈指の広い球場ですから(移転の噂もあるようですが)、大きな問題ではないかもしれませんけれど。

日ハムリリーフ陣の層は厚いので、今年すぐに1軍を主戦場にすることができるかはわかりませんが、近い将来の主力投手として期待ができるのではないかと思います。

 

平沼 翔太 20歳 内野手 右投左打 敦賀気比高 2年目

2015年のセンバツ優勝投手ですからご存知の方も多いと思います。プロでは野手としてキャリアをスタートさせました。高卒ルーキーだった昨年は、イースタンリーグで327打席に立ち、AVG/OBP/SLGは.243/.302/.284(リーグ平均.254/.327/.372)という成績でした。注目するべき点は三振の少なさで、K%は13.8%(リーグ平均18.4%)と高卒1年目の選手としてはとても優れた数字を残しています。ISOは.041(リーグ平均.117)とまだまだパワー不足な点は明らかですが、バッティングセンスはありそうですので、しっかりと体を作ってパワーをつけていけば、将来良い打者になれるのではないかと期待しています。

ただ、ひとつ気になる点があります。内野手登録の平沼ですが、昨年の2軍戦の記録をいくつか見るにDH起用の試合が多いのです。日ハムのチーム事情や育成プランがわかりませんし、実際のプロに入ってからの平沼のプレーを観たことがないので、はっきりとしたことは言えませんが、もしも守備に難があるのだとしたら、出場機会を制限される要因になってしまうかもしれません。その点は少し心配ですね(余計なお世話なのでしょうが)。

 

以上になります。書き始める時から予想はしていましたが、やはりとても長くなってしまいましたね。

他のチームでも同じくらいの量になるとは思いますが、こんなに長いのに読んでくださる方は果たしているのだろうか、不安はあります・・・

一応、次回のこのコーナーはセリーグチャンピオンの広島東洋カープを予定しています。

 

 

最後まで読んでくださった方、ほんとにありがとうございます。

興味がありましたら、他の記事にも目を通していただけると嬉しいです。

それでは今回はこれにて失礼いたします。

follow us in feedly