不確かさの回廊

主にプロ野球に関して思ったことを適当に書いていくつもりな阪神ファンです

今さら戦力分析 広島東洋カープ

だんだんと暖かくなってきましたね。

どうもこんにちは、ロキです。

 

一般的にはそろそろ過ごしやすい季節がやってきますね、野球観戦もしやすい時期です。私は暑がりなので、このくらいから汗が邪魔になってくるんですよね。太っているわけではないんですよ、むしろ痩せているくらいです。この体質はなんとかならないものか・・・

 

前置きが長くなってはいけませんから(悪い癖なので)、さっさと本題に入りましょうかね。

この記事では、今シーズンの広島東洋カープというチームについての私なりの印象を書いていきます。以前の記事で日ハムについて書いているので、今回で2球団目になります。

紹介の仕方はチームをざっくりと分けて、先発投手、リリーフ投手、捕手・内野手、外野手、打線といった部分に分けて書いていきます。そして、最後のおまけとして私が個人的に今後活躍しそうだな、と思った若手選手を紹介するコーナーを設けています。

全て私の独断と偏見によるものですので、その辺りはご了承ください。

それではこれより本題です(今回はさっくりスタートできました)。

 広島東洋カープ

2016年シーズン順位 : 1位

2017年シーズン予想 : 2位

ここで注意書きをひとつ。筆者である私は阪神ファンですので、どんな年でもシーズン開始前の順位予想では阪神を1位に置きます。その年どんなに前評判が悪かろうと、明らかに戦力が足りてなくとも、です。つまりは、セリーグに関しては予想というよりは「願望」になります。ファンというものはそうあるべきだと勝手に思っているものですから(もちろん現状を冷静に見れないわけではないんですよ、見た上で、それでも書く時だけは下の方に書きたくないんです)、その点だけ注意して見ていただければと思います。

 

先発投手

今年の広島の最大の課題は、言うまでもなく黒田の穴をどう埋めるかでしょう。昨年の先発防御率3.29はリーグ1位ですが、平均投球回は5.9とリーグで5番目。ジョンソン、野村、黒田の規定クリア組が優秀な成績を残した一方で、それに続く投手の質に不安が残った昨年であり、自信を持って盤石だ、とは言えない陣容だったと思います。そこから黒田が抜けた今年は、もしかしたら先発ローテの整備に苦労する1年になるかもしれません。

鍵を握るのは大瀬良の出来かと思います。一昨年のルーキーイヤーに規定をクリアし10勝を挙げたものの、ここ2年間は怪我もあって思うような活躍ができていませんでした。しかし、その2年間も投球回数が少ない中ではありますが、FIPは2点台と投球内容は優秀でした。その実力は確かですから、昨年1試合しか先発登板していない彼が1年間ローテを守ることができれば、黒田の穴は十分埋まるのではないでしょうか。

ルーキーイヤーの昨年に15先発登板で84.1回を投げた岡田が順調に成長を見せ、ローテーション投手として1本立ちできるかも注目ですね。

開幕ローテには加藤や床田といったルーキーも名を連ねるようです。彼らが今年どこまでできるのかは未知の部分が大きいですが、他にも九里や福井、戸田、ヘーゲンズなど候補は挙がってきます。駒自体は十分にいますから、あとはその中からローテ定着を勝ち取る選手が出てこれるかどうかですね。

 

リリーフ投手

昨年の救援防御率はリーグ2位の3.06と、先発投手に続いてこちらもチャンピオンチームにふさわしい優秀な成績。平均投球回数5.9だった先発投手をリリーフ陣がしっかり支えた形でした。

特に勝ち継投の3人、今村、ジャクソン、中﨑がとても優秀であり、盤石の継投を見せていました。今年もこの3人は健在ですので、基本的には勝ち継投は安定するはずです。ただ、不安な点が無いわけではありません。

一つは、勝ち継投3人の負担が大きくなってしまっていると言うことです。

昨年の3人の投球回数は、今村73.2、ジャクソン68.3、中﨑61.3と多くなっています。それだけチームとして有利に試合を進めていた証拠でもあるのですが、見方を変えれば、この3人以外の投手は首脳陣の信頼度が足りていなかったと見ることができます。まだ年齢も若い(最高でジャクソンの30歳になります)3人ですから、今年すぐに弊害が出ることはないのかもしれませんが、彼らの負担を軽減することは必要かと思います。彼らに続くリリーフ投手の台頭が欲しいところでしょう。24.2投球回と少ない登板ではありますが好成績を残している一岡や、昨年は不振でしたがまずまずの実績を持つ中田、新外国人のブレイシア(外国人枠の問題もありますが)らが良い支えになれるかどうかですかね。

もう一つ不安な点を挙げるならば、左のリリーフ陣が弱いことです。1イニングを任せられる勝ち継投がしっかりいるので、そこまで大きな問題にはならないかもしれませんが、やはり1枚は信頼できる左が欲しいのではないかと思います。オスカルや飯田らはもちろん、先発ローテ次第では戸田なども候補に挙がるでしょうか。首脳陣は彼らの成長に期待しているはずです。

 

捕手・内野手

まず捕手についてですが、今年も石原と會澤の併用が基本でしょう。経験豊富なベテラン石原と、その後を継ぐ正捕手候補筆頭の會澤、この2人に怪我などのトラブルさえなければ捕手で悩むことはないと思います。第3捕手には磯村や船越らの若手を据えると思われますし、年齢バランスも良いですね。昨年の守備イニングは石原717、會澤483.1、磯村82.2、白濱1となっています。世代交代を意識して、今年は會澤の出場割合をさらに増やしていくのではないかと思われます。

 

次に内野手です。内野陣はセンターラインの2人を中心に堅い守備陣となっています。ファースト、セカンド、ショートの3つのポジションは、それぞれ新井、菊池、田中の3人がレギュラーとして確かな地位を築いています。新井に関しては年齢による衰えの可能性も考えられますし、世代交代のことも考える必要があると言えばありますが、ファーストというポジションですから無理に若手との併用を考えることはないと思います。外国人選手を置くことができるポジションですからね。今年に関していえば、新井が不振だった場合はエルドレッドや松山を置くこともできます。

内野で唯一レギュラーが固定されていないと思われるのがサードです。昨年58試合の先発起用で守備イニング580と1番出場割合が多かった安倍がレギュラー争いの中心でしょうか。他の候補としては、小窪や堂林、西川らの名前が挙がります。昨年の起用法をみると、相手先発投手の左右に応じた使い分けも考えられます。

また、内野手の新外国人選手としてペーニャが入団しました。昨年はメジャーリーグジャイアンツでプレーし、打率/出塁率/長打率が.299/.330/.425というなかなかの成績を残しています(91打席と少ない打席での成績ではありますが)。外国人枠の兼ね合いもあるのでわかりませんが、もしかしたらサードの争いに加わってくるかもしれません。

 

外野手

外野も右中間の2人を中心に高い守備力を誇ります。センター丸とライト鈴木の2人はレギュラー確定でしょう。残るレフトですが、昨年は基本的にはエルドレッドを、相手先発投手に応じて松山を、という併用をしていました。エルドレッドは今年で37歳になりますし、怪我の多い選手でもあるので、今シーズンも同じような起用法になると予想されます。

バックアップには下水流や天谷らがおり、ある程度安定した層の厚さを持っていますが、赤松が病気療養のため離脱していて復帰のめどが立っていない点は少しだけ痛いかなと思います(あくまでバックアップメインの選手ですから影響は大きくありませんが)。彼は代走・守備要員として非常に優秀ですからね。代わりの選手を挙げるとするなら野間あたりが候補になるでしょうか。高い身体能力を持つ選手であり、走塁と守備に関しては1軍レベルの中でみてもかなり高い実力を持っているのではないかと思います。

 

打線

昨シーズンは得点はもちろんのこと、打率、出塁率長打率といった打撃に関する多くの項目がリーグ1位。リーグトップの破壊力を持つ強力打線が優勝の大きな原動力でした。野手陣には攻守共に優れた選手が多く揃っており、打線の破壊力と堅い守備力を兼ね備えた陣容はチームの1番の強みであると言えます。

その打線はメンバーをそれほど欠くことなく(ルナの退団くらいです)今年も健在です。選手個々のBABIPを見てみると、新井.346、菊池.367、エルドレッド.340、鈴木.352と打線の中心選手に高い数字が多く見られることから、昨年の得点力の高さは「出来過ぎ」だったことは否めないかと思います。しかし、その運の良さを差し引いたとしても、高い出塁能力と長打力を備えていることもまた事実であり、リーグトップの打線であることを疑う必要はないでしょう。

 

総評

ローテーション投手であり精神的支柱でもあった黒田が引退したことにより、今シーズンは先発投手に関して計算の立たない未知の部分を抱えながらの戦いになると思います。しかし、その不安を払拭するのには十分なくらい、リリーフの勝ち継投と野手陣には盤石のメンバーが揃っています。昨シーズンに比べると他チームとの(特に巨人との)差が縮まっているとは思いますが、今年もセリーグペナント争いの中心は広島になると予想します。

 

個人的期待の若手

最後におまけとして、昨年主に2軍の試合に出場していた若手選手の中から、2軍成績を見て個人的に目を引いた選手を紹介したいと思います。対象となる選手は、昨年2016年度での満年齢25歳以下の選手で、投手なら30投球回以上、野手なら100打席以上の試合出場をした選手です(この基準は適当です、成績を見る上での数学的・統計的な意味を持つ数字とかではありません)。また、あくまで成績を見ての意見です。実際のプレーをほとんど見ていない選手を書くこともありますので、その点はご了承ください。宜しくお願いします。

 

中村 祐太 22歳 投手 右投右打 関東一高 4年目

昨年のウエスタンリーグでは10試合の登板で40.1回を投げて防御率5.13、FIP4.40という成績。高卒3年目ということを考えても特に目立った成績ではありませんが、ストレートの質にはなかなか良いものがあり、ストライクが取れる緩いカーブで緩急が使える投手です。K%は14.3%(リーグ平均17.1%)とまだまだ上で通用するレベルにはないですが、BB%6.3%(リーグ平均8.3%)と制球は安定しています。徐々に体もできてくる頃でしょうから、高卒4年目の今年にウエスタンリーグで順調に成績を伸ばすことができれば、同世代の大卒選手が入団してくる来年には1軍に挑戦できるのではないかと思います。怪我が多いようなので、その点には気をつけて頑張って欲しいですね。

 

野間 峻祥 25歳 外野手 右投左打 中部学院大 3年目

大卒2年目の昨シーズンはウエスタンリーグで381打席に立ち、打率/出塁率/長打率は.299/.346/.421という安定した成績。K%11.8%(リーグ平均17.1%)と三振も少なく、2軍レベルにはすでに十分対応できていると言えます。そして何より、高い身体能力を生かした走塁と守備は1軍の中でも高いレベルにあります。特に肩の強さには目を惹くものがあり、まさにレーザービームと形容するにふさわしいレベルです。

余談になりますが、最近は外野手の送球に対してむやみやたらにレーザービームという形容がされ過ぎていると感じます。元々はイチロー選手の送球をアメリカの実況の方がそう表現したことに由来しているのだと思いますが、ひどい時にはワンバウンド送球にもかかわらずレーザービームと叫ぶ実況を聞いたことがあるほどです。せっかくの良い表現が台無しですから、個人的にはもう少し使い所を考えて発言して欲しいと思っています(完全な余談を長々とすみません、選手紹介から離れすぎですね)。

カープの外野レギュラー陣の壁は高いですが、まずは代走・守備要員からアピールして出場機会を増やしていきたいところです。チームの構成を考えると、数年後にレフトのポジションが空く可能性があります。丸をレフトに追いやってセンターに入るのが理想の形になるでしょうか。

ひとつ欠点を挙げるとすると、選球眼が物足りないところでしょうか。昨年はウエスタンでもBB%は6.8%(リーグ平均8.3%)と平均以下です。高い走力があるだけに少しもったいないですね。

 

以上になります。次回は、昨年パリーグ2位の福岡ソフトバンクホークスを予定しています。

 

 

最後まで読んでくださった方ありがとうございます。

興味がありましたら、他の記事にも目を通していただけると嬉しいです。

それでは今回はこれにて失礼いたします。

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