不確かさの回廊

主にプロ野球に関して思ったことを適当に書いていくつもりな阪神ファンです

今さら戦力分析 読売ジャイアンツ

12球団戦力分析の第4弾です。

どうもこんにちは、ロキです。

 

4月中に全球団を紹介するつもりなのですが、ちょっと厳しくなってきましたね・・・

まあそれは良いとして、さっそく今回の本題に入りたいと思います。

この記事では、今シーズンの読売ジャイアンツというチームについての私なりの印象を書いていきます。今回で4球団目になります。

紹介の仕方はチームをざっくりと分けて、先発投手、リリーフ投手、捕手・内野手、外野手、打線といった部分に分けて書いていきます。そして、最後のおまけとして私が個人的に今後活躍しそうだな、と思った若手選手を紹介するコーナーを設けています。

シーズンが開幕してからだいぶ経ってしまいましたが、できるだけシーズン前のつもりで書こうと思います。

全て私の独断と偏見によるものですので、その辺りはご了承ください。

読売ジャイアンツ

2016年シーズン順位 : 2位

2017年シーズン予想 : 3位

ここで注意書きをひとつ。筆者である私は阪神ファンですので、どんな年でもシーズン開始前の順位予想では阪神を1位に置きます。その年どんなに前評判が悪かろうと、明らかに戦力が足りてなくとも、です。つまりは、セリーグに関しては予想というよりは「願望」になります。ファンというものはそうあるべきだと勝手に思っているものですから(もちろん現状を冷静に見れないわけではないんですよ、見た上で、それでも書く時だけは下の方に書きたくないんです)、その点だけ注意して見ていただければと思います。

 

先発投手

昨シーズンの先発防御率3.37はリーグ2位。平均投球回数は6.1回。しかし、この好成績からは想像しにくいのですが、シーズン中はローテを整備しきれない時期が長かった印象でした。

昨年、規定投球回をクリアしたのは菅野と田口の2人だけ。その他は、100イニング前後を投げた投手が4人で、シーズン序盤は特にローテを回すことに苦労していました。シーズンの中盤に、出遅れていた内海や大竹がローテに収まり、さらにマイコラスが怪我から復帰したことでようやく本来のメンバーが出揃い、安定したローテーションを形成するに到りました。

今年は、そのメンバーが開幕からしっかり揃いそうです。そしてさらに、新戦力として横浜から山口 俊を、日ハムから吉川 光夫を獲得したことで、リーグ1の充実した先発投手陣になったと言えます。シーズンを通して安定したローテ運用が可能になると思われますし、今年の巨人の1番の強みとなるでしょう。

 

リリーフ投手

昨年のリリーフ防御率3.63はリーグ4位と、先発投手に比べると若干の心許なさがあります。そのリリーフ投手陣も積極的な補強で改善を図りました。

勝ち継投は、マシソンと澤村の2人に今年は新外国人のカミネロが加わるようです。制球に不安はあるようですが、過去2年間はメジャーリーグを主戦場にしてきた投手ですから実力はありそうです。もちろん実際には始まってみなければわかりませんが、このカミネロがクローザーにしっかり収まることができれば、勝ち継投は盤石のものとなりそうです。

長年チームを支えてきた山口 鉄也が衰えをみせている左のリリーフ陣には、実績十分の森福を加えて層の厚みを増しました。

全体的な選手層は確実に厚みを増しており、昨年に比べると安定したブルペン陣となりそうです。昨年はマシソンが80イニングを投げており、勤続疲労が残っていないか若干心配です。首脳陣が信頼の置ける彼に頼りすぎて、負担が大きくなってしまっていました。今年はその点を改善し、上手にブルペン運用を行うことも必要でしょう。それが可能なだけの選手層はあるはずですから。

 

捕手・内野手

まず捕手についてです。昨年は、長年扇の要としてチームを牽引してきた阿部がファーストへポジションを移し、チームとして大きな転換を図る1年となりました。

その捕手には、新たに小林がレギュラーとして定着。攻撃面を前任者と比較するのは酷ですからそこには目を瞑り、129試合とほとんどの試合でスタメン起用することで大きな経験を積ませました。期待される守備面は、昨年のシーズン中こそフレーミングやバウンドの処理能力に難がある点を露呈しましたが、それにも徐々に改善がみられています。WBC日本代表での活躍はみなさんの記憶に新しいところでしょう。彼の1番の持ち味である球界屈指の強肩を武器に、守備型捕手として高いレベルでバランスの取れた良い選手に成長しつつあると思います。今年は、彼が真のレギュラーとして1本立ちできるか、その真価が問われる1年となりそうです。

その他の捕手としては、ベテランの實松がバックアップとして控えています。後は、小林を下から突き上げる若手の存在が欲しいところですね。オープン戦で積極的に起用されていた宇佐見や、河野、鬼屋敷あたりが候補になるでしょうか。

 

内野手の中では、ファーストの阿部とショートの坂本はレギュラー確定でしょう。特に坂本は攻守両面で球界トップクラスのショートストップであり、巨人の野手陣の中心的存在です。阿部は守備面をみると不安が大きいですが、打力はまだまだ健在です。

サードは村田とマギーのベテラン2人の争いになりそうです。村田は昨年好成績を残して近年の不振からの復活を印象付けましたし、マギーも2013年に楽天で活躍した日本でも実績のある選手です。どちらもレギュラーとして十分な働きが期待できます。

内野の中で大きな課題となるのは、チームの長年の課題であるセカンドです。昨年はクルーズの70試合を筆頭に、9人もの選手がスタメン起用されました。今年は外国人枠の関係もあってクルーズの起用は限定されそうですから、日本人選手で競争することになりそうです。オープン戦では、主に中井、立岡、吉川 大幾、そして楽天から加入した柿澤などが起用され、打撃で好調を維持した中井が開幕スタメンを勝ち取ったようです。しかし、1年通してスタメンの座を守りきることは難しいでしょう。選手の状態をみながら柔軟な起用をしていく必要がありそうです。

内野陣全体の守備力はお世辞にも良いとは言えないと思います(セカンドに誰を起用するかにもよりますが)。ショート以外のポジションでは、試合展開に応じて守備固めを起用することが多くなりそうですから、首脳陣には臨機応変の対応が求められます。

次世代のことを考えると、サードを任せられる若手の育成が必要とされるでしょうか(ファーストは外国人選手で賄えると考えて)。その筆頭候補は岡本になるでしょう。現状ではサードでの起用は限定されそうですから、外野で起用しながら1軍での打席経験を積ませていく方針のようですね。

 

外野手

昨年、レギュラーが固定できていたのはライトの長野のみで、レフトとセンターは複数の選手を起用していました。今年は、新たに陽 岱鋼を獲得したことでセンターのレギュラーも固定されそうです(怪我で出遅れるようですが)。 

昨年のレフトは、ギャレットが78試合、次いで亀井が34試合というスタメン起用でした。しかし、外国人枠の関係もあってギャレットの起用は限定的になる可能性があります。新加入のマギーやカミネロの働き次第では、他の選手の出番が増えそうです。実際、開幕メンバーにギャレットは選ばれませんでした。まずは新加入の2人を試してから、ということでしょう。少なくとも初めの内は、亀井や、未来の中軸候補の岡本などを併用していく形になるでしょうか。

次にセンターです。昨年は、橋本が55試合、立岡が45試合のスタメン起用と出番を分け合っています。陽が怪我で出遅れていることもあって、初めのうちは今年もこの2人を中心とした複数の選手で出場機会の争いが起こりそうです。開幕は、オープン戦で安定した結果を残した立岡がスタメンの座を掴みそうですね。個人的には、両翼の守備に不安があることを考えると、守備能力の高い橋本を起用する方が良いかなと思っていますが、今後の争いがどうなっていくか注目です。

陽が復帰すれば、基本的には彼をレギュラーとすることになるでしょう。攻守両面での貢献が期待できますからね。とは言っても、近年怪我がちであることを考えると休みを挟みながら起用していくのが良さそうです。

ライトは基本的には長野がレギュラーになると思います。しかし、彼はどうもここ数年慢性的な故障を抱えながらのプレーが続いているようです。昨年はライトで125試合スタメン出場して1,098イニング、センターで15試合スタメン出場して122.2イニング、合わせて1,220.2イニングを守っています(昨年の巨人は全143試合で1,280.1イニング)。打撃面でも守備面でも、近年は全盛期と比べて精彩を欠いている印象がありますから、もう少し出場時間を抑えて休みを挟みながら起用してあげるべきではないかと思います。まだ33歳と老け込む歳ではありませんし、彼の力はチームに欠かせないものでしょうからね。

外野陣の守備力も、内野と同様にそこまで高いとは言えないですね。新加入の陽は名手ではありますが、怪我の影響もあって守備範囲に衰えがみられるみたいですから、過度な期待は禁物でしょう。東京ドームを本拠地としているチームですから、守備面にはある程度目を瞑って攻撃を重視しても良いのかもしれませんが、試合展開に応じた守備固めの起用は必要になるでしょう。

 

打線

昨年のチーム得点数519はリーグ4位。名の通った選手が打線に名を連ねてはいるものの、全盛期を過ぎた選手が多く攻撃力はそこまで高くなかった印象です。

今年は、陽やマギーの獲得によって打線の厚みが増したと言えます。特に陽の加入は長年固定できていないセンターをうまく補強できた形です。怪我で出遅れるみたいですが、彼が加わることで昨年とは一味違った打線が組めそうです。

それでも、昨年のチャンピオン広島と比べると攻撃力はだいぶ劣るかなと思います。選手としてピークにあるのが坂本1人では厳しいものがあります。せめてあと1人、チームの中心を担える若手が出てきて欲しいところです。その意味では、岡本にかかる期待は大きいでしょう。

 

総評

オフの積極的な補強で確実に戦力はアップしています。広島との差は昨年より縮まっているとは思いますが、それでもまだ上回るには到っていないと考えての3位予想です。投手力はリーグ1の力があると思いますから、その投手力を軸としてロースコアゲームをものにしていく戦い方ができるかどうかが重要になるのではないでしょうか。接戦を勝ち切るためには、首脳陣の采配も大きなウエイトを占めてきそうです。就任2年目となる高橋監督の手腕にも注目です。

 

個人的期待の若手

最後におまけとして、昨年主に2軍の試合に出場していた若手選手の中から、2軍成績を見て個人的に目を引いた選手を紹介したいと思います。対象となる選手は、昨年2016年度での満年齢25歳以下の選手で、投手なら30投球回以上、野手なら100打席以上の試合出場をした選手です(この基準は適当です、成績を見る上での数学的・統計的な意味を持つ数字とかではありません)。また、あくまで成績を見ての意見です。実際のプレーをほとんど見ていない選手を書くこともありますので、その点はご了承ください。宜しくお願いします。

 

中川 皓太 24歳 投手 左投左打 東海大 2年目

ルーキーイヤーの昨年は、イースタンリーグで14試合に登板して43.1イニングを投げ防御率2.49(リーグ平均3.62)、FIP2.93の好成績を残しました。K%は22.2%(リーグ平均18.3%)、BB%は7.2%(同8.8%)という数値で、ルーキーながら奪三振能力、制球力ともに平均以上のものを持っていると言えます。

昨シーズンの終盤には1軍デビューも果たし、大卒2年目となる今年は本格的な1軍定着を目指します。チーム事情を踏まえるとおそらくリリーフの方がチャンスはありそうですから、左投手ということを活かして左のリリーフとして1軍に挑戦することになりそうです。当面のライバルは戸根やルーキーの池田あたりでしょうか。

 

岡本 和真 21歳 内野手 右投右打 智辯学園高 3年目

高卒2年目の昨シーズンは、イースタンリーグで414打席に立ち、打率/出塁率/長打率は.261/.341/.494という成績。打率こそ平均的でしたが、ISO.233(リーグ平均.117)と高い長打力を持っており、未来の主軸候補として順調な成長をみせています。K%は21.3%(リーグ平均18.4%)とまだ荒い部分があることは確かですが、BB%は9.4%(同8.8%)と選球眼が悪いわけでは決してありません。

参考として、球界を代表する長距離砲である筒香の高卒2年目の数値をあげると、ISO.233、K%32.7%、BB%9.0%となっています。もちろん年度が違うので単純比較はできませんが、それでも岡本の高い素質を表していると言っても良いのではないかと思います。

今年で高卒3年目ですから、レギュラー獲得のためにはまだまだ修行が必要にはなるでしょうが、少しずつ1軍での打席経験を増やし、数年後にチームの中心打者となることを目指して欲しいと思います。

 

以上になります。次回は、昨年パリーグ3位の千葉ロッテマリーンズを予定しています。

 

 

最後まで読んでくださった方ありがとうございます。

興味がありましたら、他の記事にも目を通していただけると嬉しいです。

それでは今回はこれにて失礼いたします。

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