不確かさの回廊

主にプロ野球に関して思ったことを適当に書いていくつもりな阪神ファンです

今さら戦力分析 千葉ロッテマリーンズ

12球団戦力分析の第5弾です。

どうもこんにちは、ロキです。

 

この記事では、今シーズンの千葉ロッテマリーンズというチームについての私なりの印象を書いていきます。今回で5球団目になります。

紹介の仕方はチームをざっくりと分けて、先発投手、リリーフ投手、捕手・内野手、外野手、打線といった部分に分けて書いていきます。そして、最後のおまけとして私が個人的に今後活躍しそうだな、と思った若手選手を紹介するコーナーを設けています。

シーズンが開幕してからだいぶ経ってしまいましたが、できるだけシーズン前のつもりで書こうと思います。

全て私の独断と偏見によるものですので、その辺りはご了承ください。

 千葉ロッテマリーンズ

2016年シーズン順位 : 3位

2017年シーズン予想 : 5位

 

先発投手

昨年の先発防御率は3.82でリーグ3位。平均投球回数も6.0回とまずまずで、安定した働きをみせていました。涌井、石川がそれぞれ平均7.3、7.1回を投げており、この2人がチームを引っ張る存在でした。その2人にスタンリッジを加えた3人が規定投球回をクリアしていますから、ローテーションの軸はしっかりしています。

その他にも、15試合88.2回のみの先発登板ではありますが好成績を残した唐川、21試合で113.1回の先発登板を果たした期待の若手二木、ルーキーイヤーながら16試合に先発登板して88回を投げた関谷など、まずまず計算できる駒が揃っています。二木と関谷の2人は、昨年の防御率こそ5点台でしたが、FIPはそれぞれ3.83と4.18で悪くはないですし、伸び代のある年齢であることを考えても成績の向上を期待することができそうです。

さらに、今年から先発に再転向する西野や、即戦力として期待されているドラフト1位ルーキーの佐々木、ドラフト2位ルーキーの酒居らも候補に挙がります。特別に質が高いとまではいきませんが、1年間安定してローテーションを回すことはできそうです。

 

リリーフ投手

昨年のリリーフ防御率3.35はリーグ3位で、先発投手と同様にリリーフ陣にも安定感があります。30回以上を投げたリリーフ投手が7人おり(南、益田、西野、藤岡、松永、内、大谷)、その全てが防御率3点台以下、FIPでみても6人が3点台以下と、質・量ともに充実していた印象です。

今年はその中の西野が先発に回るようですが、依然として高いレベルを保っていると考えられます。この豊富なリリーフ投手陣が今のロッテの1番の強みになると思います。

欲を言えば、松永、藤岡に次ぐ左のリリーフがもう1枚いれば理想的かと思います(贅沢な話ですが)。藤岡は、昨年の防御率は2.55でしたがFIPは4.59とそこまで良い数字ではなく、今シーズンに昨年と同様の働きができるか若干の不安があります。個人的には、2軍で好成績を残している宮﨑あたりが良い候補になるのではないかと思っています。

 

捕手・内野手

捕手の1番手は田村でしょう。昨年は116試合でスタメンマスクをかぶり、1,020.1イニングを守りました。 守備にはすでに安定感がありますし、打撃も徐々に向上している印象です。名捕手だった伊東監督の元で着実に成長していると言えるでしょう。今年は正捕手の座を確実なものにするための1年となりそうです。

後に続くのは、金澤と吉田あたりになるでしょうか。

ロッテの捕手陣は、今年で33歳になる金澤を除いた6人全員が23〜26歳と年齢層のバランスが悪くなっていますね。その中で最年少である23歳の田村が(ルーキーの宗接も同世代です)正捕手としてやっていけそうな状況ですから、大きな問題は無いとは思いますが、なぜこのような構成にしているのかは少々疑問です。

 

ここまで紹介してきたポジションでは駒がしっかり揃っている印象のあるロッテですが、現在のロッテが抱える問題はここから先にあります。

昨年、内野陣で明確なレギュラーを勤めていたのはショートの鈴木のみ。他の3つのポジションでは様々な選手を起用しました(セカンドはナバーロが80試合のスタメン起用と比較的多く起用されましたが、結果を残せず退団しています)。

今年は、鈴木をセカンドへコンバートしたことでセカンドのレギュラーは定まります。彼は、打撃が良い一方でショートの守備に難があったことは否めませんから、このコンバートは良い決断であったと思います。

ただ、今年は代わりに空いたショートの起用に苦労するでしょう。将来的には平沢に定着して貰いたいのでしょうが、高卒2年目の彼をメインで起用するのは時期尚早です。中村や三木、大嶺 翔太らと併用しながら、少しずつ経験を積ませていくことになりそうです。個人的には、平沢はまだ2軍で体をしっかり作るべきだと思っていますが・・・

ファーストは、昨年1番多く起用されたのが36試合スタメン起用で409.1イニングを守った細谷で、井口、井上、根元、福浦らと出番を分け合っています。オープン戦でも井口、井上、大嶺、高濱など様々な選手を起用していましたが、まずは井上がポジションを掴んだようです。チームに不足している長打力を補える貴重な存在ですから、ファーストのポジションに収まることができれば大きな戦力アップになりそうです。年齢的にもそろそろ1軍での結果が欲しいところですし、彼にとっても勝負の1年だと言えるでしょう。

サードには新外国人のダフィーを起用するようです。昨年レギュラーを固定できなかったこのポジションに彼が定着することができれば、打線の力不足を補う意味でも大きな補強になります。今年のチームの不沈の鍵を握る1人でしょう。

内野陣全体をみると、ダフィーなどが定着してレギュラーをある程度固められた場合でも守備面に不安は残ります。試合展開によって三木や中村などを守備固めとして起用する必要があるでしょう。仮に新戦力が期待した働きをできなかった場合は、今年もメンバーを固定しきれない苦しい1年になる可能性があります。

 

外野手

3つのポジションのうち、明確なレギュラーが決まっているのはレフトの角中のみ。センターとライトはそれぞれ岡田と清田が中心に起用されたものの、固定するには到りませんでした。 

今年もレフトは角中がいれば問題ないでしょう。

そして、センターとライトは今年も昨年同様に決め手に欠ける印象です。ロッテ外野陣には、岡田、清田、荻野、伊志嶺、加藤など、ある程度1軍で計算の立つ駒がいます。岡田や荻野など高い守備能力を持つ選手は多いですから、ロッテの外野守備が破綻する心配は無いでしょう。しかし、彼らはいずれもレギュラーとしては今ひとつ物足りないところがある印象です。今のロッテの現状を考えると、外野手には攻撃面での貢献が必要不可欠だと言えるからです。

荻野を筆頭に足を武器にできる選手は多いのですが、出塁能力に欠けており、その脚力を活かせていないのが勿体無い印象です。

純粋な打力では清田が1番期待できる選手でしょうか。昨年の不振は低BABIP(.269)の影響もあるでしょうから、今年は成績の回復を期待できます。ただし、好成績を残した一昨年は逆に高BABIP(.366)の恩恵を受けたものですから、過度な期待は禁物かもしれません。

何れにしても、彼らの中から(もちろんその他の選手でも構いません)誰かしら一皮むけてレギュラーを任せられる選手が現れないと、今シーズンは厳しい戦いを強いられることになるかと思います。

 

打線

昨シーズンは得点数が583でリーグ4位、OPS.689がリーグ5位と攻撃面で苦しんだシーズンでした。今年は中軸を担っていたデスパイネが抜けたことにより、さらに苦しいシーズンになることが予想されます。

打線の中で計算が立つ選手は鈴木と角中の2人だけです。残りの選手がどれだけの働きをみせられるかは予想しにくいですね。特に大きな鍵を握るのは新外国人の2人、ダフィーとパラデスでしょう。この2人がデスパイネの穴を埋める活躍をみせれば、少なくとも昨年と同水準の攻撃力は維持できそうです。逆に言えば、彼ら未知の新戦力が機能しなかった場合は、リーグワーストの打線となってしまう可能性もあります。

 

総評

今年のロッテは、質の高い投手陣を持つ一方で、攻撃面では大きな不安を抱えているチームだと思います。新外国人の2人の出来によって、チーム順位が大きく上下する可能性があります。基本的には、投手陣を中心とした守り勝つ野球をしていくことになると思います。しかし、攻撃面での不安がとても大きく、投手陣だけではチームを支えきれないかもしれません。未知の部分に依存する面が大きく、チームの安定感に欠けると考えたため、順位予想では5位と厳しい予想にさせていただきました。

 

個人的期待の若手

最後におまけとして、昨年主に2軍の試合に出場していた若手選手の中から、2軍成績を見て個人的に目を引いた選手を紹介したいと思います。対象となる選手は、昨年2016年度での満年齢25歳以下の選手で、投手なら30投球回以上、野手なら100打席以上の試合出場をした選手です(この基準は適当です、成績を見る上での数学的・統計的な意味を持つ数字とかではありません)。また、あくまで成績を見ての意見です。実際のプレーをほとんど見ていない選手を書くこともありますので、その点はご了承ください。宜しくお願いします。

 

宮﨑 敦次 25歳 投手 左投左打 広島国際学院大 3年目

昨シーズンはイースタンリーグで51試合に登板、41.2回を投げて防御率3.02(リーグ平均3.62)、FIP2.74という好成績を残し、シーズン終盤には1軍デビューも果たしました。K%は21.5%(リーグ平均18.3%)と三振を奪う能力は十分にあります。一方で、制球面には不安があるようで、BB%は13.0%(リーグ平均8.8%)でした。もうひとつ注目したい点は、177人の打者と対戦して被本塁打が0だった点です。彼の投球スタイルをあまり把握していないので(どうもゴロピッチャーというわけではなさそうです)、単純に運に恵まれていただけという可能性もありますが、彼の投手としての特徴であるならば大きな利点になると言えるでしょう。

制球という課題は残っていそうですが、左投手ということもありますから、今シーズン左のリリーフとして1軍でのチャンスは十分にあると思います。

 

平沢 大河 20歳 内野手 右投左打 仙台育英高 2年目

高校時代の甲子園での活躍はまだ記憶に新しいところですね。ルーキーイヤーの昨年は、イースタンリーグで328打席に立ち、打率/出塁率/長打率が.212/.308/.344(リーグ平均.254/.327/.372)という成績。K%は26.5%(リーグ平均18.4%)とまだまだですが、BB%は11.3%(同8.8%)で高卒1年目としてはかなり優秀な数字です。ISO.132という数字もリーグ平均の.117を上回っており、選球眼や打撃能力の高さを伺わせます。

すでに1軍でも積極的に起用されていますが、個人的にはまだまだ2軍でやるべきことがある選手ではないかなと思っています。高い打撃センスを持っていることは確かですが、1軍レベルで成績を残すのにはまだ早いでしょう。慌てずにじっくりと育てて欲しいところですね。

 

以上になります。次回は、昨年セリーグ3位でチーム初のCS進出を果たした横浜DeNAベイスターズです。

 

 

最後まで読んでくださった方ありがとうございます。

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それでは今回はこれにて失礼いたします。

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