不確かさの回廊

主にプロ野球に関して思ったことを適当に書いていくつもりな阪神ファンです

今さら戦力分析 横浜DeNAベイスターズ

12球団戦力分析の第6弾です。

どうもこんにちは、ロキです。

 

ようやく半分です。全球団終わるのはいつになることやら・・・

それでは、さっそく今回の本題に入りたいと思います。

この記事では、今シーズンの横浜DeNAベイスターズというチームについての私なりの印象を書いていきます。

紹介の仕方はチームをざっくりと分けて、先発投手、リリーフ投手、捕手・内野手、外野手、打線といった部分に分けて書いていきます。そして、最後のおまけとして私が個人的に今後活躍しそうだな、と思った若手選手を紹介するコーナーを設けています。

シーズンが開幕してからだいぶ経ってしまいましたが、できるだけシーズン前のつもりで書こうと思います。

全て私の独断と偏見によるものですので、その辺りはご了承ください。

 横浜DeNAベイスターズ

2016年シーズン順位 : 3位

2017年シーズン予想 : 4位

ここで注意書きをひとつ。筆者である私は阪神ファンですので、どんな年でもシーズン開始前の順位予想では阪神を1位に置きます。その年どんなに前評判が悪かろうと、明らかに戦力が足りてなくとも、です。つまりは、セリーグに関しては予想というよりは「願望」になります。ファンというものはそうあるべきだと勝手に思っているものですから(もちろん現状を冷静に見れないわけではないんですよ、見た上で、それでも書く時だけは下の方に書きたくないんです)、その点だけ注意して見ていただければと思います。

 

先発投手

昨シーズンの先発防御率3.76はリーグ4位で、平均投球回数は6.2回。防御率は平凡ですが、長いイニングを消化した先発陣でした。リリーフ陣の負担を考えて、首脳陣が意図的に先発を引っ張ることが多かったということもあるかもしれませんが、長いイニングを任せることができる投手が揃っていたということが言えます。

しかし、今シーズンはその筆頭である山口が退団してしまいました。平均7.3回を投げ、138.2回を消化した彼の穴を埋める必要があります。成績が優秀だったとは言えませんが80回を投げたモスコーソの分も含めると、合わせて218.2回となるイニングを誰が補うのかが今年の横浜の大きな課題となりそうです。

従来のメンバーとしては、昨年規定クリアの井納、石田に加えて、今永、久保あたりまでは計算できる駒と言えるでしょう。絶対的なエースと言える存在はいませんが、安定してイニングを消化できる投手が年齢バランス良く揃っています。

新たなローテ候補として有力なのは、どうやら新外国人の2人みたいですね。クライン、ウィーランドの2人がある程度期待した通りの活躍をみせてくれれば、成績面はともかくとして、少なくともイニング面での穴は埋めることができます。ただ、未知の部分が大きい新外国人ですから、どうなるかはシーズンが始まってみなければ分かりません。今年の横浜の鍵を握る2人となりそうです。

また、後に続く投手に乏しい印象があります。昨年も先発登板があった三嶋や熊原、砂田などが主な候補になるのでしょうが(砂田はまずはリリーフに回るようですが)、彼らがどれだけの働きができるかは重要になるかもしれませんね。現状では、主力投手の誰かにトラブルがあった場合の戦力ダウンがチームの致命傷になりかねません。上位を狙うためには誰かしらの台頭が欲しいところです。

 

リリーフ投手

昨年のリリーフ防御率3.76はリーグ5位。最も多く投げたのが三上の58.2回ですから、首脳陣がうまくブルペン運用を行なって負担を分散させていた印象です。しかし、肝心の成績面はあまり良くはありませんでした。特に、クローザー山﨑がルーキーイヤーの一昨年から成績を大きく落としてしまったことが影響しました。

今年は、山﨑、三上の勝ち継投に、新外国人のパットンを加える構想のようですね。彼が期待通りの働きをすることができれば、リリーフ陣の層は厚くなります。脇を固める投手にも、田中や須田といった左右の優秀な投手がいますから、一定の駒は揃っています。

新外国人パットンの出来も重要になることは間違いありませんが、個人的にはそれ以上に山﨑、三上の2人の出来が今年の横浜リリーフ陣にとって重要になると思います。

昨年成績を落とした山﨑が、ルーキーイヤーのような成績に戻すことができれば(そこまでいかなくても、もう少し安定感が出れば十分だと思いますが)、継投に大きな安定感ができます。

少し心配なのが三上です。昨年は防御率こそ2.61と安定していましたが、FIPが4.17と投球内容が良くありませんでした(BABIP.227に助けられた面があります)。その原因は奪三振数の減少と被本塁打の増加なわけですが、特に三振をあまり奪えなかった点が気になります。疲労で球の質が落ちているのかどうなのかは分かりませんが、もしかしたら今年は成績が悪化する可能性がありますから、他の投手によるカバーが必要になるかもしれませんね。成績次第では須田などを配置転換することで補うことになるでしょうか。

 

捕手・内野手

 まず初めに捕手についてです。昨年はルーキーだった戸柱が積極的に起用され、110試合でスタメンマスクをかぶり計974イニングを守りました。次に出場時間が多かったのは髙城で、33試合のスタメン、計273イニングという出場でした(主に山口 俊の専属捕手のような起用法でした)。

今年も中心は戸柱ということになりそうです。昨年はルーキーながら多くの経験を積んだシーズンでしたが、チームへの貢献度で言えば攻守ともにまだプラスとは言えない内容でした。昨年の経験を生かして、彼がどれだけの成長を(特に守備面で)みせられるかが今年のチームにとってとても重要になるでしょう。

横浜の捕手陣は、今年で30歳となる黒羽根と西森が最年長という年齢構成で、経験あるベテランの存在がありません。困った時に頼ることができる選手がいませんから、もしも戸柱が期待したような成長をみせられなかった場合は、捕手の起用で苦労することになります。言い換えれば、髙城を始めとした他の捕手にもチャンスは十分にあると言えます。個人的には、打力のある嶺井が捕手として定着できれば攻撃面で大きなプラスになるのではと感じているのですが、やはり守備面の不安が大きいのでしょうかね。ラミレス政権ではあまり出番をもらえていませんね。

 

次に内野に目を移します。4つのポジションの内、ファーストとショートはそれぞれロペスと倉本が昨年に引き続きレギュラーとして起用されそうです。

ファーストのロペスは高い守備能力を持っています。攻守両面で横浜を支える選手であると言えるでしょう。

ショートの倉本は今年で3年目となりますが、ルーキーイヤーから積極的に起用されてショートのポジションを守っています。しかし、プレーの内容は攻守ともに物足りないものがあり、チームへの貢献度はあまり高くないというのが現状です。まだまだ伸びる余地のある選手だとは思いますが、今後の成績次第ではコンバートを視野に入れても良いのかなと思います。チームとしては倉本の存在を過信せずに、次世代のショート育成を行う必要があるでしょう。

セカンドサードは明確なレギュラーが定まっていません。

昨年、セカンドでは73試合のスタメン起用で649.2イニングを守った石川を中心に、宮﨑やエリアンなど7人の選手が守備につきました。今年は、新たに田中浩康を獲得したこともあって候補はさらに増えましたが、昨年の成績だけでみれば宮﨑がとても良い成績を残しており、攻守両面で他の候補をリードしている印象です。サードを守ることもできるので、今年はおそらく彼が飛躍する1年となるのではないでしょうか。

サードでは、44試合のスタメン起用で454.2イニングを守った白崎が1番多く出場した選手であり、計8人の選手が出場しました。今年はさらに新外国人としてBCリーグからシリアコを獲得しましたが、基本的には今年も競争になりそうです。エリアンとシリアコは外国人枠との兼ね合いもありますから、3人の新外国人投手の出来次第で起用の機会が変わってくるでしょう。守備評価の高い白崎が打撃面で成長をみせられれば、チームとしては大きな戦力アップになりそうですが、果たしてどうなるでしょうか。

内野全体をみると、ショートの倉本に不安はありますが、セカンドサードの起用選手次第では全体の守備力はまずまず良いと思います。後述する外野の守備も安定していますから、堅守とまではいかないかもしれませんが、守備面での大きな破綻は心配しなくて良いと思います。

 

外野手

横浜の外野陣は3つ全てのポジションで明確なレギュラーは存在しており、攻守でチームに貢献できる選手が揃っています。この外野陣が横浜の1番の強みでしょう。

特にレフトを守る筒香がチームの中心的存在であることは言うまでもないでしょう。

ライトの梶谷も昨年は怪我で出遅れることがありましたが、間違いなくチームの主軸です。

センターの桑原は昨年レギュラーを確保したばかりですから、今年はその地位を盤石なものにするための大事な1年になります。

主力3人も、その脇を固める関根や乙坂ら他の選手も、年齢が若くそれでいて優秀な選手が揃っている印象です。怪我などの大きなトラブルがない限りは、安心して1年間戦える陣容です。

 

打線

昨年の得点数572はリーグ3位。桑原、梶谷、ロペス、筒香、宮崎で形成する上位打線の高い得点能力がチームを支えていると言えるでしょう。その一方で、下位打線になると一気に貧弱になってしまいます。もう1段階打線をレベルアップさせるためには、下位に座るメンバーの成長が欠かせません。若い選手が多いですから、その伸び代は十分にあると思います。もうひとつ鍵となるのは出塁能力でしょうか。横浜打線は出塁能力に長ける選手が少なく、調子が落ちると途端に機能停止してしまう印象です。梶谷、筒香の2人以外にも高い出塁能力を持つ選手が出てくれば、打線の安定感が増すはずです。

 

総評

 数年前から少しずつ、そして順調なチーム作りを行なっている印象のある横浜。昨年はその成果が形となって現れたシーズンでした。

投打ともに若い選手を中心に据えたバランスの良い整備が進んでいますが、さらに上を目指すためには投打両面でもう1段階のレベルアップが必要でしょう。今年は巨人が大型補強でのレベルアップを図ったことで、水をあけられてしまった感があります。それに対して若手の成長で対抗することになりますが、多くの面で順調な成長がなければ厳しい戦いになると思います。今年はまだ上位には届かないと考え、順位予想では4位としました。

 

個人的期待の若手

 最後におまけとして、昨年主に2軍の試合に出場していた若手選手の中から、2軍成績を見て個人的に目を引いた選手を紹介したいと思います。対象となる選手は、昨年2016年度での満年齢25歳以下の選手で、投手なら30投球回以上、野手なら100打席以上の試合出場をした選手です(この基準は適当です、成績を見る上での数学的・統計的な意味を持つ数字とかではありません)。また、あくまで成績を見ての意見です。実際のプレーをほとんど見ていない選手を書くこともありますので、その点はご了承ください。宜しくお願いします。

 

綾部 翔 20歳 投手 右投右打 霞ヶ浦高 2年目

高卒ルーキーだった昨年は、イースタンリーグで10試合に登板して31.2回を投げ、防御率4.26(リーグ平均3.62)、FIP3.13という成績でした。K%が18.8%(リーグ平均18.3%)、BB%が7.2%(同8.8%)でしたから、高卒ルーキーとしてはなかなか優秀なFIP 、K%、BB%であると言えます。

まだ投球回が少ないということはありますが、高い素質を持っていると考えられます。189cm90kgという体格も魅力的ですし、2軍でしっかり基礎を作れれば、数年後には頭角を現してくることが期待できそうです。

 

柴田 竜拓 24歳 内野手 右投左打 國學院大 2年目

ルーキーイヤーの昨年は、イースタンリーグで304打席に立ち、打率/出塁率/長打率が.215/.306/.287という成績でした。お世辞にも良い成績とは言えず、打撃面で大きな課題があることは事実です。注目したのはボールへのアプローチの良さで、BB%は10.9%(リーグ平均8.8%)、K%は15.8%(同18.4%)と良い数値を記録しています。打席が少ないので参考程度にはなりますが、1軍において39打席で8個の四球を奪っていることからも選球眼の良さが伺えます。

昨年は、ルーキーながらセカンドの開幕スタメンに抜擢されるなど首脳陣の評価は高そうですし、守備能力はすでに1軍レベルに達している印象です。課題の打力さえ向上すれば、横浜打線に不足している出塁能力を補える良い選手になるのではないかと思います。

 

以上になります。次回は、昨年パリーグ4位の埼玉西武ライオンズを予定しています。

 

 

最後まで読んでくださった方ありがとうございます。

興味がありましたら、他の記事にも目を通していただけると嬉しいです。

それでは今回はこれにて失礼いたします。

 

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