不確かさの回廊

主にプロ野球に関して思ったことを適当に書いていくつもりな阪神ファンです

今さら戦力分析 東北楽天ゴールデンイーグルス

12球団戦力分析の第9弾です。

どうもこんにちは、ロキです。

 

前置は無しで、さっそく今回の本題に入りたいと思います。

この記事では、今シーズンの東北楽天ゴールデンイーグルスというチームについての私なりの印象を書いていきます。

紹介の仕方はチームをざっくりと分けて、先発投手、リリーフ投手、捕手・内野手、外野手、打線といった部分に分けて書いていきます。そして、最後のおまけとして私が個人的に今後活躍しそうだな、と思った若手選手を紹介するコーナーを設けています。

シーズンが開幕してからだいぶ経ってしまいましたが、できるだけシーズン前のつもりで書こうと思います。

全て私の独断と偏見によるものですので、その辺りはご了承ください。

東北楽天ゴールデンイーグルス

2016年シーズン順位 : 5位

2017年シーズン予想 : 4位

 

先発投手

昨シーズンの先発防御率3.91はリーグ4位で、平均投球回数は6.0回。特別良いわけではありませんが、悪くもない先発投手陣だったという印象です。

今年は、岸の加入によってローテーションの充実度は高まりそうです。近年は怪我が多い点が少し心配ではありますが、体調さえ万全であればエースクラスの働きが期待できる選手です。彼がシーズンを通して投げることができれば、ローテの運用はかなり楽になります。

次に既存のメンバーに目を移します。昨年は、エース則本、美馬、塩見の3人が規定クリアを果たしています。塩見は怪我で出遅れるようですが、今年はこの3人に岸を加えた4人によって安定したローテーションを形成できそうです。

残る2枠を争う投手としては、昨年20試合の先発登板で113回を投げた釜田、13試合の先発登板で72回を投げた辛島、12試合の先発登板で79回を投げた安樂の3人が主な候補となるでしょうか。

岸の加入によって層の厚みを増した先発投手陣は、今年の楽天の1番の強みとなるはずです。釜田、安樂ら若手投手の成長次第では、リーグ屈指の先発投手陣となる可能性もあると思います。

 

リリーフ投手

昨年のリリーフ防御率は4.53でリーグ最下位。まずまずの安定をみせていた先発陣とは対照的に、ブルペン陣には大きな不安があります。

クローザーを務める松井 裕樹は、一昨年には防御率0.87、FIP1.81と抜群の安定感をみせていましたが、昨年は防御率3.32、FIP3.38と成績を落としてしまいました。14.7%と高かったBB%が不安定さの大きな原因であると思われますが、彼が安定した投球を取り戻せるかどうかはチームに大きな影響を与えそうです。

他には、昨年リーグトップの69試合に登板した福山を筆頭に、青山、金刃、西宮といった投手がおり、左右バランス良く計算の立つ駒は揃っています。

しかし、問題はここからです。まず、退団したミコライオ(昨年45試合、45.1回の登板)の穴を埋める必要があります。その役目を担うのは新外国人のハーマンになるでしょうか。彼が勝ち継投に収まるだけの活躍をみせられれば、少なくとも昨年と同水準の安定度を維持することはできそうです。

もうひとつの問題は、脇を固める投手が今ひとつ信頼に欠けるということです。チームのリリーフ防御率がリーグ最下位となってしまった大きな要因がここにあります。今年は、オープン戦から菅原、森原、高梨といったルーキーを積極的に1軍で起用しており、彼らで脆弱な選手層を補う方針のようです。

上述したように、昨年振るわなかったリリーフ陣の問題点を解決するために鍵となるのは新加入選手となりそうです。上手くいけばある程度の改善はできるのでしょうが、未知の部分も大きく、特にルーキーに過度な期待をすることは禁物です。今年も継投には不安を残すことになるでしょう。

 

捕手・内野手

捕手は、正捕手である嶋が中心となることは間違いないでしょう。みなさんご存知の通り、経験豊富で安定した守備に、粘り強く高い出塁能力を持つ打撃を兼ね備えており、攻守両面でチームに貢献できる選手です。 ただ、近年は怪我が多いこともありますから、バックアップの存在も重要になります。

そのバックアップとしては、細川の獲得が大きいと思います。全盛期のような活躍を期待することはできませんが、バックアップとしては頼りになるでしょうし、若手捕手の良い手本にもなるでしょう。嶋が絶対的な存在であることに変わりはありませんが、万が一彼が離脱してしまっても大きく破綻することは無くなりそうです。基本的には第3捕手としてベンチに置くことになるでしょうか。

第2捕手は、昨年ルーキーながら嶋の離脱時にメインを任され、63試合のスタメンマスクで542回を守った足立が筆頭候補となりそうです。

次に内野手です。ファースト、セカンド、ショートの3つのポジションはレギュラーが決まっているかと思います。ただし、セカンドに関しては安易にレギュラーを固定するのは危険かもしれません。

まずはファーストですが、昨年115試合の先発起用で1,037.1回を守った銀次が今年も基本になるかと思います。ファーストとしては打力がやや物足りないことは否めませんが、現状では彼がベストでしょうかね。昨年の成績はキャリアハイ(2014年の成績がそれに当たるでしょう)と比べるとあまり良くない方です。ポテンシャルはあるはずですから、成績向上に期待したいところです。

打力を考えればアマダーという選択肢も有りだとは思いますが、守備に不安が残るでしょうか。

セカンドは、昨年108試合で先発出場して931.2回を守った藤田がファーストチョイスになります。ただ、注意するべき点があります。彼は守備の名手として名高い選手ですが、昨年はその守備で精彩を欠いたシーズンでした。この守備力の低下が年齢からくる衰えによるものなのか、他の原因による単年限りのものなのかを見極める必要がありそうです。打撃面では多くの貢献を期待できる選手ではないですから、もしも守備に陰りがみられるようであれば、思い切って他の選手を中心に起用することも視野に入れるべきでしょう。

代替選手としては三好が筆頭候補になるでしょうか。少しずつですが順調に成長してきている印象です。その他には、吉持や西田らの名前が挙がります。

昨年のサードは82試合の先発出場で694.2回を守った今江が中心でした。ただ、彼の貢献度は決して高くはありませんでしたので、他ポジションの動向次第ではウィーラーをサードで起用するケースも考えられます(彼は昨年サードでは43試合の先発で377.1回を守りました)。オープン戦での起用をみると、その日のオーダーに応じて2人を併用していく構想なのかもしれませんね。

ショートは昨年ルーキーながら114試合に先発して1,006.2回を守った茂木が明確なレギュラーだと言えるでしょう。まだ実働年数が浅いこともあって今年も良い成績を残せるかは未知の部分がありますが、さらなる成長が期待できる選手であることは間違いありません。

内野全体の守備力はあまり高くありません(セカンドの藤田が本来の守備力を取り戻せば大分違ってきますが)。ユーティリティな働きができる阿部は今年も貴重な存在になりそうです。

 

外野手

外野手でレギュラーを固定できそうなのはセンターのみ。両翼の起用は流動的になりそうです。

昨年のレフトは、45試合でスタメン起用され361.2回を守ったウィーラーが中心でしたが、彼がサードで起用されるケースも多く、結果として11人もの選手がスタメン起用されました。今年も同じような状況が続くと思われますが、オープン戦の起用をみるとウィーラーが外野で起用された試合がみられませんでした(見落としはあるかもしれませんが)。どういった理由があるのかは分かりませんが、オープン戦の起用を踏まえて考えると、今年は岡島や聖澤あたりが中心となるかもしれません。何れにしても、複数の選手の併用となりそうです。

センターは昨年8人もの選手がスタメンを経験しましたが、シーズン終盤には島内が基本選出となっていました。今年も基本的には島内をレギュラーに据えることになりそうです。昨年は打撃面で大きな成長をみせ、攻守両面で貢献できる選手になりました。今年はレギュラーの座を確固たるものにできるかが問われる1年となりそうです。

最後にライトです。昨年は107試合でスタメン起用され969回を守った岡島がレギュラーを務めていました。今年も同様かと思っていましたが、オープン戦での起用をみるとペゲーロをライトで起用するケースがとても多くありました。今年は、オーダーに応じてペゲーロや岡島を中心に複数の選手を併用していくことになりそうです。

外野陣の守備は、島内が守るセンターはしっかりしていますが、両翼のメンバーにはやや不安があります。試合終盤の守備固めは必要になりそうです。

 

打線

昨年のチーム得点数544はリーグ5位。3人の外国人選手が並ぶ打線は威圧感こそありますが、脇を固める選手の物足りなさもあって、あまり機能していたとは言えません。 

今年は、昨年途中加入だったペゲーロが開幕からいる点がプラスになると思います。ただ、昨年のペゲーロは高BABIP(.387)の恩恵を受けていた面もあり、今年は成績を落とす可能性があります。過度の期待は禁物かもしれません。

得点力向上のためには、外国人以外の選手の頑張りが必要不可欠だと言えるでしょう。茂木のさらなる成長が期待できることはもちろんですし、銀次、藤田、今江、岡島など、本来のポテンシャルからすれば物足りない昨シーズンだった選手が何人かいますから、彼らの成績向上に期待することになるでしょうか。

 

総評

岸の加入によって充実した先発投手陣がチームの軸となりそうです。チーム力は昨年より着実にアップしているとは思います。ただ、リリーフ陣と打線にはまだ不安があることも事実です。 順位予想は西武と迷いましたが、投打ともにやや中途半端かなという理由で4位と予想しました。

余談ですが、梨田監督は過去に近鉄と日ハムでも監督を務めました。そして、いずれのチームでも就任2年目にチームをリーグ優勝に導いています。今年の楽天はその条件に当てはまりますから、もしかしたら・・・

 

個人的期待の若手

最後におまけとして、昨年主に2軍の試合に出場していた若手選手の中から、2軍成績を見て個人的に目を引いた選手を紹介したいと思います。対象となる選手は、昨年2016年度での満年齢25歳以下の選手で、投手なら30投球回以上、野手なら100打席以上の試合出場をした選手です(この基準は適当です、成績を見る上での数学的・統計的な意味を持つ数字とかではありません)。また、あくまで成績を見ての意見です。実際のプレーをほとんど見ていない選手を書くこともありますので、その点はご了承ください。宜しくお願いします。 

 

古川 侑利 22歳 投手 右投右打 有田工高 4年目

高卒3年目だった昨年は、イースタンリーグで27試合に登板して69.1回を投げ、防御率2.60(リーグ平均3.62)、FIP2.89という好成績を残しました。K%は24.0%(リーグ平均18.3%)と奪三振能力に優れ、BB%8.0%(同8.8%)と制球も安定しています。結果はあまりよくありませんでしたが、1軍マウンドも経験しました。

成績をみる限りでは、十分に1軍でやれる実力はあると思います。今年はさらに1軍経験を増やしていきたいところです。先発、リリーフどちらもこなせるようですが、チーム事情を考えるとリリーフの方がチャンスがあるでしょうか。同世代が大卒ルーキーとして入団してくる来年には、自身も主戦場を1軍にしたい気持ちがあるでしょう。そのためにも今シーズンは大切な1年になりそうです。

 

八百板 卓丸 21歳 外野手 右投左打 聖光学院高 3年目

育成選手ではありますが、昨年はイースタンリーグで201打席に立ち、打率/出塁率/長打率は.262/.355/.357(リーグ平均.254/.327/.372)と高卒2年目としてはまずまずの成績を残しました。BB%は11.4%(リーグ平均8.8%)、K%は14.9%(同18.4%)とボールに対するアプローチでは優秀な数字を記録しています。まだパワー不足な面はありますが、今後に期待できる選手だと言えると思います。

彼は育成選手としてプロの世界に入っています。育成契約であることには理由があるでしょうから、選手として何かしら不安な面があるのかもしれません(すみません、詳しい事情を知りません)。もし何かしらの欠点があるのだとすれば、その改善は必要になるでしょう。まずは支配下登録を目指して頑張ってもらいたいですね。

 

以上になります。次回は、昨年セリーグ5位の東京ヤクルトスワローズです。

 

 

最後まで読んでくださった方ありがとうございます。

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それでは今回はこれにて失礼いたします。

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